
敷地の高低差と建蔽率の制限を解決するための一つの工夫として、玄関まで約10メートル、17段の階段のある広々としたアプローチを計画しました。この先にある邸宅への期待感を高める仕掛けにもなっています。
階段の蹴込み部分にはスリットを入れ、長い階段が重い印象にならないように仕上げました。
梁型は意匠上のポイントでもあり、上に雨樋を隠してアプローチに余計なものを出さないための工夫でもあります。
横浜市の閑静な住宅街に建つ邸宅。
高低差があり、建蔽率・容積率の制限の厳しい敷地に、屋外空間が邸宅と一体となって広がりを感じることのできる都市型住宅を描きました。
その特徴が特に表れているのは、一階のリビング・ダイニング。LDKと玄関ホールを囲むL字型の中庭をつくり、4メートルの高さのある壁でぐるりと囲みました。そうすることで、建蔽率に含まれない庭が、室内の延長のようなプライベートな空間になります。
また、スキップフロアを採り入れて、高低差を解決しながらより広がりのある豊かな空間を計画しました。
寛ぐ空間はゆったりと計画する一方、玄関からウォークインクローゼット、洗面室やユーティリティへの動線はコンパクトにまとめて、使い勝手の良い間取りに。来客と家族の生活空間を分離し、生活感を見せない工夫も施しています。