
敷地面積が約23坪の狭小地において、ご夫婦と男の子3人の5人家族がゆったりと暮らせるスペースをどのように確保するかが課題であった家づくりです。さらに、立地するのが京阪石山坂本線の駅の前であり、また、南側と東側が隣接する住宅によってふさがれているという条件のなかで、通行する人の視線から家族のプライバシーを守りながら、一方で十分な日射を取得することも重要な課題でした。
ご提案したのは、3階建てにすることによる家族5人の生活空間を確保。底面積が小さな木造3階建ては、SE構法の得意とするところです。さらに、3層になった空間を吹き抜けと階段室で立体的につなげることにより、光と風の通り道にしました。これは、自然と家族の気配を感じあえたり、視覚的な広がり感を与えることにもつながっています。
また、人通りからの視線を避けるために通りに面して大きな窓は開けず、吹き抜けの上部に天窓を設けることで、日中の明るさの取得を行っているのも特徴。さらに、あえてバルコニーも設けず、代わりに室内干しスペースを兼ねたサンルームをリビングの隣に置くことで、間接的にリビングへの導光を考えたプランとなっています。