
古くからある集落のなかで馴染むように、周囲の建物との高さを意識して重心を抑えたフォルムとしました。1階で基本的な生活は全て完結できるようにプランニングしたので、1階と比較して2階のボリュームは極めて小さく、平屋のようなデザインとなりました。リビングに設けた大きな開口とオリジナルの木製玄関引戸が特徴的です。
敷地は矢作川にほど近く、昔からの農家を中心とした住宅地の一角にあります。旦那さんのご実家にあった土蔵を解体し、そこに建てた住宅です。北側の道路から、母屋の脇を抜けて入って行った庭の向こう側、敷地の一番奥まった場所にあり、母屋・離れと共にL型に庭を囲う配置となっています。
近くの畑や庭で採れる野菜・果物を料理に使ったり、縫い物をしたり、季節感を大事にしたり、「ナチュラル」で「自給自足」的な暮らしのできる家にしたいというご要望でした。寝室を1Fに持ってきて2Fには2つの子供室のみとし、将来的には1Fだけで生活が完結する平屋に近い建て方です。