
奥さまやお子さまが楽器を演奏されることから、この家を建てる大きな動機のひとつになったのが、この音楽室を作ることでした。
18帖のゆとりある広さと、3mの高天井の大きな空間です。
造作の棚とデスクは、お持ちの楽譜などが納まるように計画。テーブルの一部の奥行きを少し広めに、バイオリンをケースから出し入れするための場所をつくるなど、「楽器を演奏する」という一連の動作に配慮してデザインしています。
また、壁に設置したシームレス照明はあえてアトリエやギャラリーのような少し無骨さをイメージして選定。ヴィンテージな楽器や音楽と木の温かみのある優しいクラシカルな雰囲気の空間に少し異物感のあるモダンな要素を加えることで、シンプルながら少しひねりのある、空間の可能性を広げる演出をしています。
東京都新宿区の閑静な住宅街に建つ邸宅です。
この邸宅の魅力は、中庭を囲む開放的な生活空間。都心部で往来の多いエリアであることから、敷地中央にある中庭に対して開き、外に閉じる都市型住宅タイプのプランとなっています。また、内外装ともに木を使用し、温かみのある心地よい仕上げに統一。まるでオーナーさまのお人柄を体現するような、優しく大らかなイメージの住まいになりました。
そして大きな特徴は、音楽一家であるK様らしい、大きな音楽室を備えていることです。
ミニコンサートも開けるほどの広々と大きな音楽室は、いつか教室を開くことを想定したもの。今は、お子さまたちの日々のレッスンの場として活躍しています。