
住まいより、1階の店舗スペースに重点を置いたという宇野様。そのため考えることは多岐に渡り、打ち合せは何度も繰り返し行われました。
「少しでも不安になると、『すみません…』って森上さんに電話して(笑)」と奥様。「ああでもない、こうでもないと2人で悩んだ結果、初めに提案していただいた通りだったことがほとんど」と、ご主人も微笑みます。
一番時間を費やしたのは、店全体の印象を決める外観。イメージが掴みづらい外壁の色をはじめ、正面から見える窓の位置、看板の色など、打ち合せは細部にまで至りました。そうして完成した外観には、ご夫婦とも大満足。漠然としたイメージを明確にするため、必要な作業だったと振り返ります。
「当店が普段から大切にしているのはお客様との対話です。私たちの質問や要望に対し、一つひとつ誠実に応えてもらえる。そんな宮部さんの姿勢に共感しましたし、見習わないといけないですね」とご主人。次第にイメージの共有もできるようになり、「全てお任せ」でつくったという店の扉は、奥様1番のお気に入りになりました。
(岐阜市宇野カバン店)
きめ細やかな対応に感じた
「ものづくり」に通じる姿勢
宇野様邸(岐阜市)
長良川と金華山を間近に臨む、岐阜市の中心部。古い町並みが残された地域に建つのが、店舗と住まいを兼ねた宇野様邸です。
職人である3代目のご主人と、業務全般を支える奥様が営むのは、こだわりのランドセルで知られる老舗「宇野カバン店」。
創業時の65年前より営業していた店舗から、1本道を挟んだ通りで今年5月に移転オープンしました。
「6年間似合うもの」をコンセプトにした、シンプルなデザインのランドセルには、専門店ならではの品格が感じられます。