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無垢フローリングのメリット&デメリット種類やお手入れ方法もご紹介!

更新日:2025.3.24 作成日:2024.5.8
無垢材
無垢材は天然木をそのまま切り出した木材。混じり気がなく、自然そのものを感じさせる優しい風合いは床材としても人気があります。今回の記事では、住宅の床に無垢材を用いる際のメリット・デメリットや、無垢フローリングにおすすめの樹種、お手入れ方法などについてご紹介していきます。

無垢材の床とは?


無垢材の床のリビング
無垢材の床とは、天然木から切り出した木材を使ったフローリングのこと。無垢フローリングとも呼ばれています。混じり気のない純粋な素材であるため、木の本来の風合いや質感を楽しむことができ、自然ならではの温もりを求める方におすすめです。


無垢材の床と複合フローリングとの違い


緑の似合う無垢材の床
複合フローリングとは、合板などの基材の上に薄くスライスした天然木(挽板や突板)などを貼り合わせたもの。また、木目を印刷したシート材を貼り合わせたものも、複合フローリングに分類されます。反りや収縮が少なく耐久性が高いのが特徴ですが、無垢材の床に比べて質感が劣る点や、補修に手間がかかりやすい点がデメリット。また、接着剤などの化学物質によってアレルギー反応を引き起こす場合もあり、注意が必要です。


無垢材の床のメリット



自然の風合い

壁にも無垢材が使われている空間
無垢材の床のメリットは、木の本来の風合いを存分に味わえる点にあります。丸太から直接切り出される無垢材は木目や節が自然に生まれ、唯一無二の個性的な表情を楽しむことができます。また、心地よい天然木の香りにはリラックス効果もあり、上質な空間を作り出します。


心地よい肌触り

温かみのある質感の無垢材のリビング
素足に感じられる心地よい肌触りも無垢材の床ならではの魅力といえます。木材の持つ細かな気泡が熱の伝導を抑え、優れた断熱性を発揮するため、無垢材のフローリングでは一年を通して、快適な足元の感覚が保たれます。冬場の冷たさも和らげてくれて、暑い夏でもべたつかず、サラリとした肌触りが続きます。


経年変化を楽しめる

経年変化を楽しめる無垢材
無垢材の床は、長く大切に使用することで経年変化を楽しめるのも魅力です。新築時にはフレッシュな木の香りと木目を堪能でき、時が経つにつれて味わいが増し、温かみのある色味と質感へと変化していきます。家の中の大部分を占めるフローリングに無垢材を用いることで、そうした変化を身近に感じられるのも楽しみの一つですね。


快適な室内環境

足触りの良い無垢材の床
無垢材の床の4つ目のメリットは、自然な調湿作用です。無垢材には調湿作用が備わっており、部屋の温度に応じて水分を吸収・放出してくれます。湿度が高い夏場は無垢材が空気中の水分を吸収し、乾燥している冬には蓄えた水分を放出。この調湿作用によって部屋の湿度が一定に保たれ、年間を通して快適な室内環境を維持することができます。


無垢材の床のデメリット


無垢材が風合いを加えたリビングダイニング


価格が高い

無垢材の床は複合フローリングなどに比べて割高になりがちです。樹種や節の有無などによって、価格はさらに大きく変動します。一方、複合フローリングは建築費を比較的安く抑えることができ、変形にも強いのが魅力ですが、摩耗した際に張り替えが必要となります。無垢材は表面を削り直せば再生可能であり、長期的なコストパフォーマンスが高くなる場合があります。


変形しやすい

無垢材の床は、天然木を使用しているがゆえに変形しやすいという特徴があります。木は調湿作用により水分を吸収・放出するため、膨張と収縮を繰り返します。その結果、フローリングに反りや歪み、目地の隙間や床鳴りなどのトラブルが生じる可能性があります。ただし、施工前に十分な乾燥処理を施せば、変形リスクは最小限に抑えられます。


傷つきやすい

無垢材の床は複合フローリングに比べ、柔らかく傷がつきやすいという側面もあります。特にスギやヒノキなどの柔らかい樹種は、家具を引きずったり、物を落としたりすると、凹みやすいので注意が必要です。ただし先述した通り、無垢材は表面を削り直して修復することができるため、メンテナンス次第で長く美しさを保つことができます。


無垢フローリングの表面仕上げ法とその特徴



自然オイル仕上げ

温もりとアットホームな雰囲気の無垢材床
自然オイル仕上げとは、植物油などの自然塗料を木材に染み込ませて保護する方法のことをいいます。木の呼吸を妨げないので無垢材の良さを残すことができ、自然な風合いや心地よい肌触りを活かせるのが魅力です。ただし、表面に保護膜がないため、水や汚れが染み込みやすく、こまめなお手入れが必要です。また、年に一度程度のオイル塗布で保護力を維持する必要があります。簡単な作業なので、家族で楽しみながらメンテナンスを行うのもおすすめです。


ウレタン塗装仕上げ

サスティナブルな無垢材床
ウレタン塗装仕上げは、ウレタン系の合成樹脂を主成分とした塗料で、無垢材の表面に薄い保護膜をつくる仕上げ方法です。表面の塗膜が木の呼吸を妨げてしまうため、無垢材特有の肌触りや温もりは感じられなくなってしまいます。しかし一方で、自然オイル仕上げに比べて耐水性や耐汚性に優れており、水や汚れが染み込みにくいという特徴があります。水などをこぼしてしまった場合でも神経質になる必要もなく、お手入れは楽になるといえるでしょう。


無垢材の床の種類 人気樹種6選



パイン

裸足でも過ごせる無垢材床
パインは、温かみのある風合いが特徴の無垢材です。柔らかい素材のため、素足での生活や、お子さまのいるご家庭にも向いています。節の多い木目が特徴で、ナチュラルでカジュアルな雰囲気を演出できるでしょう。経年変化で飴色に深まる美しい色合いを楽しめるため、味わいのある床を好む人に適しています。


スギ

スギの無垢材の質感が温かいリビング
スギは、日本の気候風土に最も適した木材で、夏の高温多湿の期間から、冬の乾燥の時期まで、四季を通して快適な室内環境を実現します。柔らかく断熱性に優れ、素足で歩いてもなめらかな感触です。さらに、すがすがしい独特の木の香りで、部屋の居心地の良さをアップさせてくれます。コストパフォーマンスも高く、和風の空間にも合う樹種です。


ヒノキ

ヒノキの無垢材が高級感のあるリビング
ヒノキは、上質でキメ細かな肌触りと、芳醇な木の香りが人気の樹種です。温泉の風呂桶でも愛用される香りの良いヒノキ材を、住宅のフローリングに使えば、いつでも心地よい癒しの空間を実現できます。ヒノキはリラックス効果が高く、美しい木目の風合いも魅力的です。市場では価格変動が激しく、時期によってはコストが高くなるのが難点といえるでしょう。


カバ(バーチ)

省エネで快適に暮らせる無垢材床の家
カバ(バーチ)は、木目がきめ細やかで上品な印象を持つ無垢材です。程よい硬さをもち、傷がつきにくく耐久性があります。ナチュラルで明るい色合いは、さまざまなインテリアにマッチしやすいのが特徴。経年変化が穏やかで、長く美しい状態を保ちやすいのも魅力です。明るい雰囲気を求める方や、シンプルな空間を演出したい方におすすめの樹種です。


ナラ(オーク)

オークの無垢材が優しい印象のリビング
ナラ(オーク)は、重厚な木目と強度の高さで人気の無垢材です。古くからウイスキーの樽や船に使われてきたことからも、耐久性と耐水性に優れていることがわかります。また、シックで落ち着いた木目は、上質な空間を演出してくれます。比較的リーズナブルな価格も魅力で、フローリングに最適な樹種といえるでしょう。


ウォールナット

明るく開放的な無垢材床のリビング
ウォールナットは、世界三大銘木の一つで人気の高い樹種。深みのある美しい色合いと独特の木目が魅力の高級感あふれる無垢材です。使い込むほどに味わいが増し、重厚で落ち着いた雰囲気を演出します。適度な硬さで衝撃に強い特性をもち、傷がつきにくいのもメリットのひとつ。木肌は非常に滑らかで、優しい温かみのある肌触りも魅力です。


無垢フローリングを長持ちさせるお手入れ方法


モダンな印象の無垢材の床


【日々のお手入れ】乾拭き&掃除機

無垢材の床のお手入れは、乾拭き&掃除機が基本です。ほこりは掃除機で丁寧に取り除き、飲み物などをこぼした時は速やかに乾拭きして、水分を残さないよう心がけましょう。無垢材は水に弱いので、水気の拭き残しや放置は変色や反りの原因となります。日常的なお手入れこそ、無垢フローリングの美しさを長持ちさせるための基本です。


【1〜3ヶ月ごと】水拭き→乾拭き

1か月から3か月ごとには、水拭きと乾拭きをしましょう。まず、なめらかな雑巾で水拭きし、表面の汚れを落とします。汚れが落ちにくい場合は、中性洗剤を薄めた水を使用しても構いません。その後、乾いた雑巾で傷つけないように丁寧に水分を拭き取ることで、つやのある美しい仕上がりを維持できます。定期的な水拭きと乾拭きは、無垢の木質感と清潔感を損なうことなく、フローリングの寿命を延ばす大切なケアです。


【半年〜1年ごと】ワックスがけ

半年から1年ごとには、ワックスがけをしましょう。時間の経過で塗装の油分が失われ、表面が乾燥しがちになりますが、定期的なワックス塗布で、木目の美しさを保つことができます。あくまでメンテナンスなので、全体を行う必要はありません。足の踏み込む箇所や傷んでいる箇所など、部分的にワックスを塗れば十分です。汚れや傷の目立つ個所から計画的にケアすることで、長期間美しさが持続します。


こんな時はどうする?シミやキズの補修方法


経年変化を楽しむ無垢材床の家


水シミの取り方

無垢材の床は水分を吸収しやすいため、こぼした水を放置するとシミになりやすいといえます。こぼしてしまった際は、すぐに乾いた布もしくは固く絞った布で優しく拭き取りましょう。それでもシミが残る場合は、細かいサンドペーパーで軽く研磨し、仕上げにオイルやワックスを塗布すると、元の風合いに近づけることができます。無垢材の床のメリットである修復のしやすさが活かせる点ですね。シミを防ぐためにも、日頃から水分をこぼしたらすぐに拭き取る習慣をつけることが大切です。


キズ・へこみの対処法

無垢材の床は傷やへこみがつきやすいですが、比較的簡単に補修できます。浅い傷であれば、専用の補修クレヨンやワックスを使い、傷の部分を埋めることで目立たなくできます。へこみの場合は、スチームアイロンを使う方法が効果的です。へこんだ部分に濡れた布を当て、その上からアイロンを短時間押し当てると、木が膨張して元の状態に近づきます。ただし、熱を当てすぎると変色の原因になるため、様子を見ながら行いましょう。


無垢フローリングを選ぶときのポイント


質感にこだわった無垢材床の家
無垢フローリングを選ぶ際は、デザイン性だけでなく、住まいのプランや予算も考慮しましょう。無垢材には様々な樹種があり、グレードも多様なため、好みだけで選んでしまうと予算オーバーとなることも。実際にショールームで確認したり、サンプルを取り寄せて比較しながら、特徴を理解した上で選ぶことをおすすめします。また、樹種によって硬さや風合いも異なるため、生活スタイルに合ったものを選ぶことも重要です。メンテナンス方法も考慮しながら、後悔しない無垢材を選びましょう。


まとめ

今回は無垢材の床について詳しくご紹介しました。無垢材は美しい見た目や、心地よい肌触り、爽やかな香りなど、五感を刺激する魅力があり、家の中で快適に過ごすための機能も備えています。お手入れ方法や選び方などの注意点も踏まえながら、自分好みの色や風合いのフローリングを実現してくださいね。

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