MENU
デザイン・性能・保証に優れた重量木骨の家とは?

塗り壁とは?メリットや種類、注意点を詳しく解説

更新日:2025.3.12 作成日:2025.3.12
塗り壁
塗り壁は自然素材ならではの温もりや、独特の風合いが特徴です。外観を印象づけるデザイン性と、住まいを守る機能性の両方を併せ持ち、外壁材としても高い人気を誇ります。今回の記事では、多種ある外壁材の中で塗り壁を採用する際のメリットや注意点、代表的な種類などについて詳しくご紹介します。

塗り壁とは?


落ち着きのある和モダンな塗り壁
塗り壁とは、下地の上に土や漆喰などを塗り重ねて仕上げる壁のことで、日本の伝統的な壁材です。主に天然素材を原料とし、人と環境にやさしい特徴があります。左官職人によって施されることから左官工法とも呼ばれ、職人の手仕事による独特の風合いが魅力です。また、塗布後に乾燥期間を要するため、サイディングなどの乾式工法と対比して湿式工法とも分類されます。


外観を塗り壁にするメリット


オリジナル性の高いデザイン

黒く引き締まった印象の塗り壁
塗り壁には、デザイン性を追求できるという魅力があります。職人の手仕事によって完成するためサイディングの様なつなぎ目はなく、素材や色も多種多様で組み合わせも自由。コテの仕上げ方法も扇模様やコテ波、スパニッシュなど幅広く、多様な表現が可能です。また、乾燥するまでの間は自由にアクセントを加えられ、好きな模様を付けたり、別の素材を埋め込むこともできます。アイデア次第でデザインは無限に広げられるので、オリジナルなデザインを求める方にもおすすめです。


優れた防火・耐火性能

無垢材と塗り壁でぬくもりのある外観
防火・耐火性能に優れているというのも塗り壁のメリットの一つ。下地に使用するモルタルは、土や砂、セメントなどが主原料のため燃えにくいという特性があります。上から塗る漆喰や土などもまた自然素材で火に強い性質を持ち、塗り壁材のほとんどは建築基準法の不燃材料に認定されているのです。塗り壁は家を守る外壁として、とても安心できる手法といえるのではないでしょうか。


人や環境にやさしい自然素材

甘すぎないグレイの塗り壁
塗り壁に使用される素材は、自然素材です。自然の恵みから生まれるため化学物質を含まず、人にも環境にも優しい特性を持っています。さらに、施工時や解体時にも有害物質を排出せず、産業廃棄物もほとんど出さずにすみます。使い終わった後も静かに自然に還すことができ、地球環境にやさしい素材としても注目されています。


塗り壁の代表的な種類


土壁

木のぬくもりに馴染む塗り壁
土壁は土を材料とし、塗り壁の中でも最もポピュラーで伝統的な壁材です。土に砂や藁を混ぜ、その配合の加減で質感や強度を調整します。土は耐火性に非常に優れた素材で、加えて高い蓄熱性や防音性も期待できるのが魅力。古民家風なイメージで、手作り感の漂うおしゃれな仕上がりになります。


漆喰壁

清潔感のある白でスマートな印象の塗り壁
漆喰壁は、消石灰に砂や糊、麻スサを加えて練り上げた日本独自の塗り壁です。昔ながらの壁材ですが、不燃性、耐久性、殺菌性、防音性に優れ高い性能を誇ります。基本的に色は白色で、表面は鏡のように滑らかで美しい見た目が魅力。漆喰には本漆喰、土佐漆喰、琉球漆喰などの種類があります。


プラスター壁

プロヴァンス風の塗り壁
プラスター壁は、鉱物質の粉末と水で練ったプラスター(石灰または石膏)で作る塗り壁です。白くて光沢のあるキレイな仕上がりが特徴的。厚塗りが可能で、漆喰よりも硬く、ひび割れしにくいという特性もあります。西洋(スイス、フランス、イタリア等)漆喰とも呼ばれ、洋風の建物との相性が抜群です。


ジョリパット

ツートンで優しい印象の塗り壁
ジョリパットは、近年高い人気を誇る塗り壁材です。雨や紫外線に強く耐久性にも優れ、防音性や防火性も高いという特徴があります。豊富なカラー展開や多様な仕上げ模様があり、組み合わせのバリエーションが豊かで個性を出しやすいのが魅力。デザイン性も高く、モダンな建物にもぴったりです。


外観に塗り壁を採用する際の注意点


価格が高くなりやすい

木とのコントラストが映える白い塗り壁
塗り壁は、他の仕上げ材と比較すると価格が高くなりやすいので注意が必要です。これは、手作りで施工するため、手間がかかって工期が長くなり、職人の人件費もかかるためです。さらに、使用する材料や仕上げ方法によっても価格は異なってくるので、施工前には納得のいく素材選びをすることが重要です。


メンテナンスに気をつける

リゾート感薫るグレーブルーの塗り壁
塗り壁は表面に凹凸があり、汚れやすいという特徴もあります。雨風にさらされることで、泥や砂、苔、カビなどが目立ちやすくなることも。汚れを落とす際は高圧洗浄機の使用は避け、素材の特性を確認しながらハケなどで優しく洗浄することが大切です。また、ひび割れや傷については、小さければ自分で修復も可能ですが、将来的には塗り替えをする可能性も視野に入れておきましょう。


まとめ

今回は、外装材としての塗り壁について、さまざまな種類や特徴を詳しくご紹介しました。ひと言に塗り壁といっても素材や塗り方には様々あり、性能や外観に与える印象は、その種類によって大きく異なります。外壁に塗り壁を選ぶ際には、好みのデザインや理想の暮らし方に合わせ、最適な素材や仕上げ方法を選ぶとよいでしょう。

塗り壁 施工例

オーバーハングのある住まいとは?メリットや注意点を徹底解説!

最新の特集はこちら

特集一覧はこちら