二世帯住宅に取り入れたい、親世帯と子世帯が快適に過ごすための9つのコツ

二世帯住宅に取り入れたい、親世帯と子世帯が快適に過ごすための9つのコツのインデックス
- 二世帯住宅がもたらす、三世代にとっての5つのメリット
- 二世帯住宅の間取りの種類と、それぞれのメリットとデメリット
- 【二世帯住宅のコツ1】二世帯が自然と集まる、快適な共有スペースを作る
- 【二世帯住宅のコツ2】複数人で使える、動線に余裕のある大きめキッチンを
- 【二世帯住宅のコツ3】親世帯の居住スペースは、庭が望める一階に設ける
- 【二世帯住宅のコツ4】三世代がスキップフロアで適度なコミュニケーションを
- 【二世帯住宅のコツ5】玄関が共有なら、ゆったりスペースで憩いの場に
- 【二世帯住宅のコツ6】二世帯が楽しく共有できる、中庭やデッキを設ける
- 【二世帯住宅のコツ7】将来を見据えた、親世代に優しい設計を採用する
- 【二世帯住宅のコツ8】土間を介して緩やかに“つながる”二世帯
- 【二世帯住宅のコツ9】開放感あふれる吹き抜けで関係性も風通しよく
- まとめ
核家族化が進み、多世代で暮らす家庭は以前より一般的ではなくなりました。しかし、現代でも共働き夫婦や家族のさまざまな事情で、二世帯住宅を選ぶご家族もいます。せっかく2つの世帯が一緒に住むなら、お互いが気持ちよく住める家にしたいものですよね。祖父母と子ども夫婦、そして孫の三世代が一緒に暮らすことで、お互いに家事や子育てを助け合いながら暮らせるなど、二世帯住宅ならではのメリットもたくさんあります。そこで、親世帯と子世帯が快適に暮らせて、各世帯の関係がより良くなるような、二世帯住宅づくりの9つのコツをご紹介します。
二世帯住宅がもたらす、三世代にとっての5つのメリット
祖父母と子ども夫婦、そして孫たちの三世代が一緒に暮らすことによるメリットはいくつもあります。
■お互いに得意な家事で助け合うことができる
親世代と子世代、それぞれに得意な家事の分野があるでしょう。親世代なら、長年の経験で培った家事の知識や育児の経験から、さまざまなアドバイスを。子世代なら力仕事や体力が必要な家事、車での買い出しなどを引き受けてくれるかもしれません。二世帯で一緒に暮らすことで、お互いに家事を助け合うことができます。
■子育て、孫育てが一緒にできる
共働きの夫婦が増え、親世代に孫の保育園や習い事の送迎をお願いする子世代も増えています。子世代側は共働きをしながら、安心して仕事をする事ができますし、親世代は孫やその周囲の社会と接することで刺激があり、それが生きがいになることも。また、孫がおじいちゃんやおばあちゃんと毎日接することで、お父さんやお母さんとは違った影響を受けられるという、孫にとってのメリットもあるでしょう。
■隣に暮らすことで安心でき、近くで介護もできる
年齢を重ねた親世代にとって、子世代が隣に暮らしているということで、安心感が得られます。また子世代にとっても、いざという時にすぐに駆けつけることができるなど、お互いにとってメリットが大きいでしょう。病気をしたりケガをしてしまったときでも、近い距離でサポートし合うことができたり、親世代に介護が必要になった場合でも、適度な距離で介護をすることができます。
■家族が誰もいない時間が少なく、防犯面でも安心
核家族の家と比べると、二世帯住宅の方が、家族が誰もいない時間が少ないもの。防犯面でも、二世帯住宅の方がメリットも大きいと言えます。
■節税対策にも効果的
二世帯住宅は、土地の評価額を抑えて相続税を軽減できる「小規模宅地等の特例」の制度が適用されます。そもそも、相続にあたっては遺産が高額になるほど高い相続税がかかることはご存知でしょう。 特に高額になりやすいのが土地です。せっかく受け継いだ土地に高い相続税が発生し、それが払えないために土地を売らざるを得ないということがあるのです。しかし「小規模宅地等の特例」が認められれば、相続時に土地の価値を最大で80%下げられるため、その条件を満たせる二世帯住宅は節税対策にもなるのです。
二世帯住宅の間取りの種類と、それぞれのメリットとデメリット
二世帯住宅には、「完全分離型」「部分共用型」「完全同居型」の三種類があります。それぞれの二世帯住宅のタイプによって、メリットやデメリットが違ってきます。
<完全分離型>
親世帯と子世帯の玄関を別々に設け、一階と二階、もしくは隣り合わせで世帯ごとに居住するタイプ。メリットとしては、生活動線が完全に分かれているので、プライバシーがしっかり確保できるうえ、隣に住んでいるという安心感が得られます。また、将来的に生活が変わった際に空いたほうを賃貸住宅として活用できる点もメリットと言えるでしょう。デメリットは、水回りなどの設備がそれぞれに必要となるので、建築費用がかさんだり広い敷地が必要になります。
<部分共用型>
玄関は一箇所で共有しながら、親世帯は一階、子世帯は二階など、階層でそれぞれの世帯が暮らすタイプ。もしくは、玄関とLDKを共用にするなど、一部分を共用するタイプも含まれます。メリットは、トイレやお風呂などの水回りは別にすることで、適度にプライバシーが確保できること。また、完全分離型と比べると、建築費用を抑えることができます。デメリットとしては、完全分離型に比べるとプライバシーは確保しづらく間取りによっては生活音が気になりやすいこと、共用部分にかかる光熱費などの配分が把握しづらいことが挙げられます。
<完全同居型>
完全同居型とは、通常の一戸建てを二世帯で共有する昔ながらのタイプです。メリットは、室内の設備が一つずつしか必要ないため、ほかのタイプの二世帯住宅に比べて建築費用が安く済むことが挙げられます。また、将来的に一世帯になった場合も、そのまま暮らすことができます。デメリットは、キッチンやお風呂などが共有になるので、お互いのプライバシーが確保しづらい点と水道光熱費を世帯別に分けにくい点があります。
【二世帯住宅のコツ1】二世帯が自然と集まる、快適な共有スペースを作る
二世帯住宅では、親世帯と子世帯が自然と集まりやすいスペースがあるといいでしょう。暖炉を置いたり、大きな本棚を設けて読書スペースを兼ねたり、ソファやテーブルを置いてくつろげる場所にするのもおすすめです。ここでおじいちゃんおばあちゃんが孫の宿題を見てあげたり、一緒にゲームやテレビを楽しんだり、いろいろな使い方ができるスペースに。孫育ての時間にも一役買ってくれます。
【二世帯住宅のコツ2】複数人で使える、動線に余裕のある大きめキッチンを
完全同居型の二世帯住宅の場合は、親世帯と子世帯で共用するため、キッチンは複数人でも使いやすい広さを確保するのがポイントです。また、完全分離型の場合でも、二世帯が一緒に食事をする機会もあるでしょうし、どちらかのキッチンは広さに余裕を持った作りにするのがおすすめです。キッチンとダイニングテーブルが一体になったデザインを用いることで、キッチンを囲みながら、三世代団欒の時間を持つこともできます。
【二世帯住宅のコツ3】親世帯の居住スペースは、庭が望める一階に設ける
階層で親世帯と子世帯を分けるのであれば、親世帯は階段の上り下りがない、一階部分が最適です。庭に面した位置に居住スペースを設ければ、縁側でゆっくり時間を過ごすことができたり、庭いじりがしやすかったり、積極的に外に出かけたりと、親世代にとってメリットが大きいでしょう。
【二世帯住宅のコツ4】三世代がスキップフロアで適度なコミュニケーションを
完全同居型の二世帯住宅の場合でも、間取りを工夫することで、適度なプライバシーを保ちつつも、三世代でコミュニケーションを取ることができます。親世帯と子世帯を完全に階層を区切るのではなく、スキップフロアを用いたり、移動可能な家具で仕切ったりと、視線を交わしながら三世代が心地よく暮らすことができます。また、このような間取りにすることで、将来的に家族構成が変わっても、柔軟に対応して暮らし続けることができます。
【二世帯住宅のコツ5】玄関が共有なら、ゆったりスペースで憩いの場に
部分共用型の二世帯住宅では、玄関を共有にしているケースも多いでしょう。家族が出入りする玄関がつながっていることで、お互いに毎日顔を合わせて、付かず離れずの適度なコミュニケーションを取ることができます。共有する玄関はゆったりとした空間を設けることで、ちょっとしたファミリースペースのように使うこともできます。
【二世帯住宅のコツ6】二世帯が楽しく共有できる、中庭やデッキを設ける
デッキや中庭を親世帯と子世帯が共有できる場所として活用するのもいいでしょう。家庭菜園で野菜を一緒に育てたり、花壇を設置して植物を育てたりと、三世代が充実した時間を共有することもできます。また、こちらの二世帯住宅のように、回廊型の間取りにすることで、階層で世帯が、お互いの存在を感じ合いながら暮らすこともできるでしょう。
【二世帯住宅のコツ7】将来を見据えた、親世代に優しい設計を採用する
二世帯住宅を設計する場合は、将来を見据えた配慮が必要です。たとえば、玄関には手すりを設けたり、靴の脱ぎ履きができるスペースを充分に設けたり、車椅子でも通り抜けができる空間を確保するなど、親世帯に優しいデザインを取り入れましょう。将来的には子世帯にも必要になる可能性もあるので、できるだけバリアフリーの設計にしておくのも、おすすめです。
【二世帯住宅のコツ8】土間を介して緩やかに“つながる”二世帯
アウトドア好きな方は、土間を介して世代間のコミュニケーションがつながる間取りもおすすめです。大きな土間は、屋内空間でありながら屋外の空気も感じられる場所。屋内と屋外を「つなぐ」土間は、同時に二つの世帯を「つなぐ」場にもなります。家族のみならず、バーベキューやキャンプなどを介して、友人や親戚とも「つなぐ」場としても活躍してくれることでしょう。
【二世帯住宅のコツ9】開放感あふれる吹き抜けで関係性も風通しよく
広々とした開放感を演出してくれる吹き抜けもおすすめです。こちらの写真は親世帯1階、子世帯2階以上と動線を分けた完全分離型の二世帯住宅の子世帯部分。階層で世帯を分ける場合、密度が高くなりがちな子世帯がストレスを感じる場合があります。そこで、子世帯に実際の面積以上に広く感じさせてくれる吹き抜けを取り入れるとストレス軽減につながります。お互いが気持ちよく過ごせる効果が期待できるでしょう。明るく広々としたリビングは、家族の空気をくつろいだものにしてくれます。
まとめ
親世代と子世代が一緒に暮らすことによるメリットは、実はたくさんあります。ただし、それぞれの世帯がお互い気持ちよく、安心して暮らせることが大前提。自分たちのライフスタイルに合った住宅タイプを選んだり、プライバシーが確保できる間取りやデザインを採用することで、ストレスをなくし心地よい関係を保てるようになります。せっかく一緒に暮らすのだから、二世帯住宅のメリットやデメリット、さらに9つのコツを参考にしながら、家族の絆が深まるような素敵な二世帯住宅を実現させてくださいね。