コンサバトリーの基礎知識。おすすめの活用方法もご紹介!

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近年注目を集めているコンサバトリー(Conservatory)という空間をご存知ですか? 屋外と室内をつなぐ中間的なスペースとして、住まいに取り入れる方も増えてきています。今回は、そんなコンサバトリーの基本情報や代表的スタイル、設置のポイントや活用例について詳しくご紹介しましょう。
コンサバトリーとは?
コンサバトリーとは、庭に張り出すように造られた、ガラス張りの屋根や壁からなる空間のこと。明るく開放的で、住まいの中に自然光を取り込みやすくなる点が魅力です。もともとはイギリス発祥で、植物のための温室として使用されていましたが、次第に住空間として発展。現在では、屋外と屋内を繋ぐリラックススペースとして多く活用されています。
コンサバトリーとサンルームの違いは?
コンサバトリーと似た空間にサンルームがあります。どちらもガラスを多用した空間で、陽の光を多く取り込める点では共通点があるといえるでしょう。しかしコンサバトリーは、サンルームよりも大きく張り出した独立性の高い建物で、一部屋分の広さを持ちます。リビングの延長など、住む人がリラックスして過ごす場所としても活用できます。
コンサバトリーの代表的スタイル
ヴィクトリアン様式
ヴィクトリアン様式のコンサバトリーは、英国ヴィクトリア王朝時代をイメージしたデザインが優雅でクラシックな印象です。多角形構造の屋根が特徴的で、開放感があり光を最大限に取り入れることができます。屋根の骨組みも多いことから、強度に優れている構造ともいえるでしょう。高級感のあるエレガントな住宅スタイルがお好みの方におすすめです。
エドワーディアン様式
エドワーディアン様式は、英国エドワード王朝時代をイメージしたスタイル。ヴィクトリアン様式よりもシンプルで、すっきりとしたデザインが特徴です。開放感がありながらも、四角形型で空間を無駄なく活用しやすい造りになっています。寄棟屋根に似た構造で落ち着いた印象を与えるため、モダンな住宅にも合わせやすいのが魅力です。
リーントゥモデル様式
リーントゥモデルは、コンサバトリーの始まりとも言えるような、とてもシンプルなデザインです。屋根は片流れが一般的で、どんなスタイルの住宅にもマッチしやすいというのが魅力。四角形のシンプルな形状でコストも比較的抑えられるでしょう。限られたスペースでも設置しやすく、都市部の住宅にも適しています。
コンサバトリーのおすすめ活用法
ガーデニングスペース
コンサバトリーは、植物を育てるガーデニングスペースとして最適な場所です。ガラス張りで自然光がたっぷり入るので、日当たりの良い場所を好む植物のほか、寒さに弱い植物の越冬にも適しています。室内にいながらも自然を身近に感じられ、開放感やリラックス感を味わえるでしょう。インテリア性も高まり、暮らしの質を向上させることもできますね。
リビングの延長
コンサバトリーをリビングの延長として活用すれば、広々とした開放的な空間を演出できます。セカンドリビングとして利用したり、家族や友人とBBQやティータイムを楽しんだりと、用途はさまざまです。また、冬場でもコンサバトリーを通して室内に自然光を取り込みやすくなり、季節を問わず明るいリビングを実現できるでしょう。
多目的空間
コンサバトリーは他にも、書斎や趣味の部屋、子どもの遊び場や洗濯物を干す場所など、多目的なスペースとして活用できます。また、開放感のある空間でリラックスできるため、ヨガや読書を楽しむ場所としても人気があります。ライフスタイルに合わせて自由に活用できるため、暮らしの幅を広げる空間としておすすめです。
コンサバトリー設置時のポイント
換気機能・空調設備を取り入れる
コンサバトリーはガラス面が多いため、温度管理が重要です。夏は室温が上昇しやすく冬は冷え込みやすいため、換気システムや空調設備が欠かせません。風通りを考慮して窓を設けたり、シーリングファンなどを活用して空気循環をつくることで、室温上昇や結露を防ぎやすくなります。また、エアコンと併用してサーキュレーターを使用すると、冷暖房効率も上げられるでしょう。
日差し対策を考える
ガラス張りのコンサバトリーは日差しの影響を受けやすいため、ルーフカーテンやブラインドを活用すると快適に過ごせます。また、季節や時間によっては、日が当たりすぎて過ごしにくい場所になってしまう可能性もあるので、立地や方角にも注意が必要です。周辺に樹木がある場所であれば、木陰を利用できるので日差しを遮りやすくなるでしょう。
ガラスや材質の性能をよく検討する
コンサバトリーは、前述の通り外気や日差しの影響を受けやすいという特徴があります。そのため、快適な空間になるよう使用する素材の性能にも気を配りましょう。ガラスには複層ガラスやLow-Eガラスなどを採用し、サッシは樹脂製を選ぶと、高い断熱性が期待できます。また、屋根には断熱性能のみならず紫外線カットにも優れた、複層ポリカーボネットの使用をおすすめします。
まとめ
コンサバトリーは屋外と屋内をつなぐ役割があり、リビングの延長やガーデニングスペースなど、様々な使い方のできる魅力的な空間です。デザインやスタイルを家全体の雰囲気と合わせると、外観の印象もおしゃれになるでしょう。換気や断熱対策に注意しながら、暮らしを豊かにする特別な空間としてコンサバトリーを取り入れてみてはいかがでしょうか。