【平成29年度】ZEH補助金75万円!用語から申請まで徹底解説

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・建て方編:ZEHの建て方―大事なポイント徹底解説
2011年の東日本大震災に続き、昨年は熊本地震も発生しました。停電の範囲も広く、その他インフラの停止、寒さをしのぐ手段を探し避難所に集う人たちの姿が連日のようにニュースで流れました。
日ごろ私たちが電力に頼った暮らしをしていることは否定しようがありません。しかしながら、気密性の高い家をつくり、暮らしのなかで消費する電力を最小限にとどめる方法はあります。その手段の一つが「ZEHの家」です。
国も促進している省エネですが、今年(29年度)もZEHの家の補助金額が公表されました。「ZEHの家」と認定されるための要件や、今年度の補助金概要などを解説いたします。
1.ZEH補助金対象は「高性能な家」、要件を解説
ZEHの家を端的に表現するならば、「高性能な家」といえるでしょう。家の中から逃げる熱を最小限にとどめて「省エネ」を、そして自宅で使用する電力を生み出す「創エネ」を行える家です。
1-1.自宅であること
ZEH補助金を受けられる家は、「申請者が常時居住する住宅」であることです。また、基本的に専用住宅であることも必要です(一部に店舗などが組み込まれる場合は条件がつきます)。賃貸住宅や集合住宅は対象外となりますが、その一部に申請者が居住する場合は、要件を満たすこと・自宅部分の申請であることという条件で認められることがあります。
また、既存戸建住宅の場合、申請時に申請者自身が所有していることが条件で、登記事項証明書の提示が求められることがあります。建売住宅ならば、その家を購入する予定の方が申請者とならなければなりません。
1-2.住宅の性能が「ZEHの定義」を満たしていること
ZEHの家とみなされるためには、次の要件を満たさなければなりません。
1-2-1.外皮性能が地域区分ごとに定められたUA値以上
外皮性能とは、簡単にいうと「断熱性能」のことです。外皮とは壁や窓、床など外気と接する部分のことを示す言葉で、ここから逃げる熱を少なくすることが大切です。この性能はUA値で示されますが、全国一律の条件を求められるわけではありません。
温暖な沖縄と、寒い北海道で同じ条件では不公平です。これを解消するため、「地域区分」が定められています。
※上記は大まかな分類で、実際は市町村別に定められています。
出展:SII(住宅所在地地域区分)
完全にZEH要件を満たさない「Nearly ZEH」も補助対象となってはいますが、1・2地域において寒冷地特別強化外皮仕様である場合に限られています。
1-2-2.設計一次エネルギー消費量が基準一次エネルギー消費量から20%以上削減
家を建てる際に必要な設計図ですが、どの部位にどの材料を用いるのかまでを練り上げてはじめて工事に着手するものです。この詳細な設計図を元に、消費するエネルギーを導き出したものを「設計一次エネルギー」といいます。
一方、標準的な効率で稼動する設備(エアコン・換気設備・照明器具・給湯器具)を動かしたとき消費すると見込まれるエネルギー量を「基準一次エネルギー」といいます。
太陽光による削減量を除き、設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減されているとみなされたとき、「ZEHの家」の要件をひとつ満たすことができます。
しかしながら、空調設備や給湯器具に関しては、使用の際に地域性が表れるものです。これにもまた地域区分を加味します。
1-2-3.再生可能エネルギーシステムの導入
「ZEHの家」は、別名「ゼロエネルギーの家」です。上記で触れた高い断熱性能や省エネルギーを実現しても、どうしても電気に頼らざるを得ないものです。これをカバーするため、太陽光発電システムなどでエネルギーを作る工夫を施す必要があります。太陽光発電システムを導入しても、全量買取方式の売電契約を結んではなりません。作ったエネルギーが自宅で使う分を上回った際に売る「余剰買取方式」ならば問題はありません。
1-2-4.エネルギー消費が「トータル100%以上削減」されていること
上記の1-2-1から1-2-3を総合的に見て、自宅で消費するエネルギーが100%以上削減されていることが「ZEHの家の一番大切なポイント」です。これを数式で表すとしたら、
・エネルギー消費量-(省エネルギー+創エネルギー)≦0となります。
外皮性能を上げ、設備などの省エネ化をはかり、太陽光発電などでエネルギーをつくりまかなう―これこそがZEHの家です。
2.平成29年度のZEH補助金は?
29年度のZEH補助金は以下のとおりです。また、これからさらに高性能な家を広めてゆくため、いくつもの変更点や新たな取り組みが公表されました。
2-1.補助金は75万円Nearly ZEHも同額
1軒あたりの補助金は全国一律で75万円です。地域区分や家の規模を問わず一律ですが、上記のように1・2地区においては、UA値0.25以下のNearly ZEHであっても同額の補助金が用意されています。
2-2.蓄電システム補助金は1kWhあたり4万円
太陽光パネルとあわせて設置する蓄電システムに関しては、蓄電容量が1kWhあたり4万円、補助金の上限は補助対象経費の3分の1ないしは40万円のいずれか低い金額となります。あくまで蓄電システムに対する補助金であり、工事費は補助の対象外です。
また、どの蓄電システムでもよい、というわけではなく、
・JEM規格(日本電機工業会の定める規格)で定義された初期実効容量の内、計算値と計測値のいずれか低い方を適用し、補助額を算出します。
という但し書きがありますので、蓄電システムを選択する際にはきちんと調べる必要があります。
しかしながら、現在、補助金対象となる「蓄電システム製品登録」のリストを整えるべく、メーカーから製品の登録申請を受け付けています。近いうちにこの「蓄電システム製品登録」ページに、補助金に該当する製品が掲載される予定です。
2-3.ZEH補助金の加点ポイント制度
注意しなければならないのがZEHの基準を満たしていても、補助金が貰えないというケースです。
これは国が定めた補助金予算内に収める為に実施される事なのですが、先着順ではなく、スペックの高いZEH住宅から順に補助金の採択されていきます。
このスペックが高い住宅を定める為、様々な基準をポイント制度として導入しています。
2-4.WEBプログラム未評価技術の公募
これはお施主さまには直接関係ないものの、スピード感を持って「ZEHの家」かどうかを評価する仕組みを作ろうとする試みです。ZEH審査基準とされる、一次エネルギー消費量算定を行う「WEB算定プログラム」というものがあります。これに含まれない新たな技術を公募し、ZEHの家を建てる際に利用できるようになります。
一定の省エネルギー効果が認められたことで、このプログラムに含まれることとなった技術を用いれば、「ZEHの家」の判定時に5ポイントないしは10ポイントの加点評価を受けることもできます。
2-5.木材工法も加点対象に
木造工法の家も加点対象となりました。申請する家が、軸組構法ないしは枠組壁構法(木造)を採用していた場合、5ポイントの加算となります。
2-6.ZEHビルダー評価制度の導入
ZEHの普及は、国を挙げて推進されています。これに伴い、実績あるZEHビルダーを公表する「ZEHビルダー評価制度」を導入することが発表されました。最終的には平成30年(2018年)から運用が始まりますが、自社が掲げる目標の達成状況など、今年度から実績報告を行うことが求められています。
この仕組みが正式に動き出せば、「ZEHの家がほしい」と希望するお施主さまにとって、どの会社がよいのかを選択する際の大切な情報源となるはずです。
2-7.ZEHビルダーマークの導入
28年度ないしは本年度、ZEH補助金認定期間である環境共創イニシアチブに「ZEHビルダー」として登録されているハウスメーカーや工務店には、「ZEHビルダーマーク」の使用が認められます。自社のパンフレットやチラシなど、販促・宣伝活動に使用できますので、これから家を建てようと考えている方にとってわかりやすくなりました。もしも近い将来家を建てたい、ZEHの家にしたいという方は、パンフレットなどでZEHビルダーマークを探してみてください。
2-8.BELSの活用
設計した家がZEHの条件にかなうかどうかを判定する資料として、「外皮計算書」「エネルギー計算書」という書類が必須です。29年度からは、申請手続きを柔軟にするため、BELS(ベルス)を活用することで先の資料の添付を不要とします。
BELS値とは、建物の省エネ性能を示すひとつの指標です。Building Housing Energyefficiency Labeling System を省略し、BELSと呼びます。
設計一次エネルギー消費量に対し基準一次エネルギー消費量が何%かを算出、星の数で表す制度で、Building Energy Indexの略であるBEIとも呼ばれます。最高レベルの0.8は星5つで、ZEHの家はこの5つ星が求められます。
このBELSは、BELSを実施する第三者機関により認定されます。その機関は一般社団法人住宅性能評価・表示協会のサイトで確認できます。
2-9.ZEHの家の価格低減化
国は、2020年には「一般的な家がZEHないしはそれに近いもの」となることを目指しています。このため、ZEH基準で建てた家の仕様を不必要に上げないことを今年度から求める方針です。
特に設備において、いわゆる「オーバースペック(過剰な仕様)」とならないよう、ZEHビルダーに求めています。詳細は今後決まっていくものと思われますが、いずれにせよ、買い求めやすいZEHの家が普及してゆくことでしょう。
3.ZEHの家を手にするまでの流れ
上記のように、ZEHの家を建てること、補助金を得ることに関しての制度は昨年と大きく変わってきています。このような制度改正は今後も行われるはずですので、「家を建てるならZEHで」とお考えの方は以下の点にご注意ください。
3-1.実績のあるZEHビルダーへ相談
ZEHの家を建てるためには、多くの条件をクリアしなければなりません。既にZEHを手がけたことのある「ZEHビルダー」に相談してください。国や関連団体の実施している勉強会に参加していますし、自らもまた、「ZEHの家をこれだけ建てたい」と目標を掲げていますので安心です。
また、これまでの実績が認められているZEHビルダーには、ZEHビルダーマークの仕様が許諾されます。WEBサイトやパンフレットなどを見るとき、このZEHビルダーマークがあるかどうかを確認してください。
ときに応募したもののその申請が通らず、最終的にZEHの家ではないプランに変更したという例もあります。このような残念なケースを避けるためにも、実績のあるZEHビルダーを選びましょう。
今年度、検討されている制度のひとつに「ZEHビルダー評価制度」があります。
・平成29年度ZEHビルダー実績報告を行っていること
・平成29年度の実績ならびに平成30年度以降のZEH普及目標を自社WEBサイトに表示している
・平成29年度にZEHないしはNearly ZEH建築実績がある
などの要件を満たした会社を総合的に評価、公表する予定です。今ではなくても近い将来ZEHの家を建てたいという方は、この制度運用開始予定の平成30年度を目安にされてもよいでしょう。
3-2.暮らしに直結する「空調」「給湯」「照明」などの設備を決める
高断熱・高気密の家(外部)についてはZEHビルダーと相談して決めます。しかしながら、空調や給湯、照明など設備に関しては、提案されるもののなかから、自分たちの暮らし方に合ったものをきめなければなりません。
リビングなど、家族が集まる場所には必ずエアコンを設置するでしょう。そのときは、「冷暖房区分(い)」の条件を満たすものを選びます(※6)。
また、バスルームやキッチン、洗面台に利用するお湯を準備するための給湯システムも条件にかなうものを選ばなければなりません。その前提として、熱源をガスにするのか、電気にするのかから考える必要があります。もしもご家族にご高齢の方がいらっしゃるのであれば、うっかり出火を防ぐためにオール電化を希望されるかもしれません。熱源から考えなければならないのです。
照明についても、すべてLEDにするのか、省エネタイプの蛍光灯にするのかを決めます。照明は室内のイメージを左右するポイントですので、どんな家にしたいのかとの兼ね合いで決めます。
3-3.「ZEHビルダー」を通して申請し、認定を受ける
ZEHの家への補助金申請は、その家を手がけるZEHビルダーが代理で行います。というのも、家や設備の性能を総合的に見て、ZEHの基準にかなうかどうかを、申請書類に詳細に記載する必要があるのです。これをご自身で行うことはできませんので、補助金申請のためにも実績のあるZEHビルダーを選ばなくてはならないのです。
ZEHの家の補助金(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業)は、国の予算が原資となっています。そのため、年度内に複数回の公募が行われ、そのスケジュールに合わせて申請する必要もあります。確保した予算を満たしたときにそこでその年度の補助金が終了することも考えられますので、この面でも慣れたZEHビルダーに相談をし、申請・認定を受ける必要があるのです。
また、もうひとつの面である「補助金の重複」の観点からも、実績のあるZEHビルダーを通して申請する必要があります。家にまつわる補助金はいくつもありますが、ZEHの家への補助金と同時に使えないものがあります。このことを熟知しているZEHビルダーであれば、不手際から申請期日に間に合わなかったり、補助金重複によりZEH補助金が認められないというトラブルもありません。
ちなみに、ZEH補助金条件にかなうかどうかの判定を行うのは、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)です。
3-4.補助金は「家が完成した後」
ZEH補助金は、公募に応募し了承され、家が完成した後です。必要に応じて完了検査(現地調査)が入ることもありますので、家が完成して登記をし、数ヶ月後を見込んでおいてください。
補助金を使って繰り上げ返済したい、インテリアを買い揃えたいとお考えの方も多くいらっしゃるはずですが、「○月には入金だろう」とスケジュールを切ってしまうことは危険です。手元にお金が入ってきたら、と少々気長に待つつもりでいましょう。
ZEHの家を建てたいと思ったら「ZEHビルダー」へのご相談を
これまで何度も家を建てた、という方はごく少数派でしょう。初めての家づくりのとき、「ZEHの家が欲しい」とお考えになったのなら、どうぞ実績のあるZEHビルダーをお選びください。
これまでにご説明したとおり、ZEHと認定される条件は年々変わってきています。家のこと、補助金制度に精通した登録ZEHビルダーを選ぶことで、お施主さま側の時間的負担は大きく軽減されます。
もちろん私たちのご提供する「重量木骨の家」にも多くのZEHの家があります。「たくさんの制限の中、どのような家が建つのか」とお考えですか。あなたがお考えになっている以上に、さまざまなバリエーションを実現できるのが重量木骨の家です。どうぞ事例をご覧ください。