ハードウッドで仕上げた木塀で囲み、プライバシーを守るクローズな庭空間としました。
低く延びた軒先による平屋のような建物の形状と、外壁に採用した木壁も相まって
横方向のラインが際立つ重心の低い落ち着いた外観となりました。
西側と南側で接道した角地で、周辺には飲食店や、道路を挟んだ向かいにスーパーマーケットがあり、車通りが多い場所です。北側隣地のご実家が自営業で、今回の新築計画に事務所も組み込むことが条件でした。
玄関へのアプローチを路地のような空間として長めにとることで、道路や商業地域ならではの喧騒からこの住宅を切り離しています。玄関の土間と正面に見える坪庭とで、事務所スペースと住宅スペースを明確に区切りました。
LDKへ入ると、まず、重心を低くした畳コーナーがあり、その先に、板張りで勾配天井にした吹抜けのリビングダイニング、そして、大開口の外側にはウッドデッキが続いてます。掃き出し窓を一段上げ、リビングとウッドデッキの間に縁側のような中間領域を作りました。大開口の窓に設けられた雪見障子には、光を柔らかく調節する機能と同時にテレビを隠す役割もあります。障子を閉めることでテレビを隠せるので、家族で会話を楽しむ空間になります。
玄関ホールにある階段で2階へ上がるとリビングの吹き抜けに繋がっています。リビングから目の届くところで寝室、子供室にアクセスするので、全ての空間がつながりいつでもお互いの気配を感じることができます。木製の手摺はお子様が足をブラブラできるように設計しました。
寝室は畳敷きで、周囲の目線を気にせず風通しができるよう、窓の内側に木製の格子戸を設けました。
SE構法だからできる開放感と、落ち着きのある空間を同時に実現した、初めて来た人でもついつい長居してしまう住宅になりました。